感覚麻痺について※脳卒中後遺症の症状の一つです。
脳卒中後遺症の症状には様々なものがあります。
その中に、感覚麻痺があります。
・触った時又は触られたことが、分からない。
・身体半身が痺れる・痛い。
・熱いもの、冷たいものに触っても温度が分からない。
・自分の手足、身体半分の位置が分からない。
・手足は動いていても、自分の手足であると思えない、などです。
これらの感覚は体性感覚と言われるものです。
体性感覚は、
・皮膚・粘膜で感じる表在(皮膚)感覚の、触圧覚・温痛覚と
・筋・腱・関節などで感じる深部(固有)感覚に分けられます。
深部(固有)感覚は筋肉の緊張や関節の曲がり具合から、
手足の位置・動き・身体の姿勢を認識する感覚です。
深部感覚が障害を受けると、
・手足の関節の動きを眼で見ないと認識できない、
・動いているのは分かるけど、どこが動いているのか分からない。
・座った状態、立った状態のとき、バランスがとれない。
のような症状が見られます。
脳卒中後遺症の方が、リハビリを進めていく上で、
自分の手足の実感を持って動けるようになることが、重要な課題の一つと考えています。
実際、「自分の手足の感覚が感じられない、手足の実感がない、薄い。」
とリハビリに対するモチベーションにも影響するようです。
「自分の手足・身体の実感を取り戻す」ことは、
脳卒中後遺症の方の重要なテーマと考えています。
参考図書:病気がみえる、脳・神経、第二版、医療情報科学研究所:イラスト解剖学第10版、中外医学社