痛みと脳の働きは関係しています。
寒さが厳しくなってきました。
寒くなると身体が硬くなりやすいです。
原因の一つは体温が下がらないようにするために筋肉を緊張させて熱をつくるためです。
寒さで体が緊張するのはある意味身体の防衛本能なのです。
なので出来るだけ身体を冷やさないようにすることが重要です。
身体が冷えて身体が緊張しているので痛みになることもあります。
痛みは腰や肩からの神経を伝わって最終的に脳で感じています。
痛みが長期間続くと脳内での痛みを感じる神経の仕組みが変わってしまうことがあります。
痛み止めの薬には様々な種類がありますが、
ある種の薬が効かなければ、他の薬に変わる場合があるのはそのためです。
どうしてでしょうか?
脳内の痛みのコントロールには
「扁桃体」と「前頭前野」が関連しています。
扁桃体は不安・恐怖・怒りの感情が続くと興奮しやすくなります。
痛みによる不安・恐怖・怒りなどの心の状態により脳の扁桃体が刺激され続けます。
脳の前頭前野は扁桃体が興奮しすぎないようにセーブする働きがあります。
前頭前野は人間の意思決定や創造力、判断力など高度な働きをしています。
痛みがあると前頭前野の働きで、ある程度の期間は扁桃体の興奮を抑えています。
しかし、長期間続くと前頭前野の働きが低下してしまい扁桃体が強く興奮してします。
このため痛みに脳が過敏に反応してしまうといわれています。
こうなると前頭前野に働きは低下しているので、
怒りっぽくなる・気分が落ち込む・判断力が鈍るなどの症状が出てきます。
このように痛みと心の働きと脳の働きは深く関係しているのです。
参考図書;慢性疼痛・脳神経疾患からの回復
YNSA山元式新頭鍼療法入門
監修:山元敏勝 著:加藤直哉