「痩せるツボは・・・」
この仕事をしていると
「やせるツボはありますか?」とよく聞かれます。
「食欲を抑える耳つぼ」とか話には聞きますが、
私は
「残念ですがありません・・・。」と応えています。
そんな質問をされる方に
「痩せるために、糖質を抜いて(又は控えて)います。」
とおっしゃる方が多くいるようです。
健康や美容に良いと信じて糖質を控えている方もいらっしゃると思いますが、どの様な健康法にも
その人に合っているか?が大切です。
結論から言うと、
脂肪肝がある人、筋肉量が少ない方は糖質制限は不向きです。
糖質は人間が生存するために必要なエネルギーです。車で言えばガソリンです。
人間の身体は洞穴で生活していた数千年前とほとんど仕組みは変わっていません。
大昔は「いつ食べられるか分からない。」が普通なので、
身体の中にエネルギーを蓄えておいて飢餓状態になったらそのエネルギーを使うように出来ています。
このエネルギーはどこに蓄えられているかいうと、肝臓や筋肉に蓄えられています。
このことは今でも変わりません。
しかしこの飽食の時代で、肝臓や筋肉に蓄えられたエネルギーを使う前にどんどんエネルギーが身体に入って来るので、余った糖質は内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられてしまいます。
つまり内臓脂肪や皮下脂肪が多くついている人は筋肉や肝臓に蓄えられている糖を使う前に糖質を摂ってしまうので、
ますます内臓脂肪や皮下脂肪が増えるという悪循環にいる可能性があるのです。
脂肪肝があったり筋肉量が少ない人が糖質を控えると、
低血糖になった時に肝臓や筋肉から上手く糖質を引き出す事ができません。
このため低血糖になってフラフラしたり、イライラしたり、攻撃的になったりします。
健康診断で「脂肪肝はない」といっても、血液検査でALTの値がASTより高いと、
実は脂肪肝が隠れている可能性があります。
また、寝ている間は食べられないので知らない間に低血糖状態になっている可能性があります。
これを夜間低血糖といいます。
血糖値を上げるためにアドレナリンが出てどうにか維持しているのです。
アドレナリンは交感神経が優位になるので身体が緊張状態になります。
朝起きた時に身体が疲れている、寝汗がひどい、よく寝違える・腰や首肩が痛い、
と言った方は夜間低血糖かもしれません。
寝ている間に身体が緊張してるんですね。
これらを克服するには適度な運動が必要です。食べた物をエネルギーに変えて消費することが大切です。
少しづつでも歩くことから、出来る事から始める事が大切です。